今回は、以前から激しく気になっていたデジーノの「ストラーダブラック(STRADA BLACK)」を遂に導入したので、現場で使い込んだリアルなインプレッションをお届けします。
今回僕が導入したのは、キャスティングモデルである6フィート10インチの「M/MH」です。
| スペック | 詳細 |
| レングス | 6ft 10in |
| パワー | M/MH (実質M+クラス) |
| ルアーウェイト | 5g ~ 28g (3/16oz – 1oz) |
| 適合ライン | 8lb ~ 16lb |
一切の違和感を排除した「癖のない」ブランクス

普段の僕は、ジャイアントベイトやヘビー級ルアーを扱うため、メインタックルには7フィート2インチのMH〜Hクラスというやや長めでパワーのあるロッドを愛用しています。そのため、今回の6フィート10インチというレングスへの持ち替えには多少のギャップを覚悟していました。しかし、ストラーダブラックの第一印象は「とにかく癖がない」という驚きでした。
M/MHというパワー設定から、もっと極端なハイテーパーでピーキーな操作感を想像していましたが、全くそんなことはありません。近距離のピッチングで手返し良く撃っていく釣りはもちろん、オープンウォーターでのロングディスタンスキャストも非常にスムーズに決まります。他のヘビーロッドから持ち替えた直後でもキャストフィールに全く違和感がなく、初めて触ったその瞬間から腕に馴染む感覚は、デジーノブランクスの凄味をはっきりと感じさせてくれます。
「ピンセットでつまむ」ような圧倒的解像度
以前、どこかの誰かがデジーノのロッドを「ピンセットでつまむような感覚」と表現していましたが、まさにその言葉が的を射ています。水中のストラクチャーやルアーの状態を、本当にそこにあるものをピンポイントでつまみ上げるかのように錯覚するほどの解像度があります。
ベリーがガッツリと仕事をするというよりは、ティップが非常にレスポンス良く追従してくれる設計です。特にワーミングにおいては、このティップの恩恵でルアーの操作性が劇的に向上します。エラストマー系のテールを精密にチューニングしたルアーの挙動など、極めて繊細なアクションを要求される場面でも、アングラーの意図した通りに精度の高い釣りが展開できます。
6フィート10インチという「王道」の強みと限界

6フィート10インチという長さは、現代バスフィッシングにおけるまさに王道のレングス。大江川のような足場の限られたオカッパリからボートまで、どんなフィールドでも幅広く潰しが効く圧倒的な扱いやすさがあります。
ただ、普段7フィートを超えるロングロッドを振り抜いている身からすると、超遠投時の「ルアーの初速」という点では少しだけ物足りなさを感じるのも事実です。7フィートオーバーのロッドは、そのしなりを存分に活かしてルアーを「弾き飛ばす」ことでトップスピードを限界まで引き上げられますが、純粋なロングディスタンスゲームを極めるなら、やはりもう少しレングスが欲しくなる場面はあります。それでも、ブランクス自体がしっかりとルアーの重みを乗せて反発してくれるため、実用的な飛距離においては全く不満のないレベルに仕上がっています。
大手メーカーに肉薄するオリジナルグリップ

特筆すべきは、デジーノオリジナルのグリップ形状です。これが本当に握り込みやすく、長時間の釣行でも手首や指へのストレスが全くありません。シマノやダイワといった超大手の釣具メーカーが莫大な予算をかけて設計するオリジナルリールシートと比較しても、決して引けを取らない、あるいはそれ以上のフィット感を実現しています。
激戦区ミドルクラスにおける立ち位置

価格帯としては、ダイワの「ブラックレーベル」やシマノのミドルクラスと真っ向からぶつかる同価格帯。コストパフォーマンスは間違いなく最高クラスです。「ブラックレーベルと比べてどっちが良いか?」と聞かれると、正直なところ現代のミドルクラスはどれも完成度が異常に高く、純粋な性能の優劣をつけるのは困難です。最終的には、アングラー自身が通うフィールドの特性や、自分の釣りのスタイルにマッチしているかで選ぶのが正解でしょう。
ストラーダブラックは、デジーノというメーカーの勢いと物作りのプライドが凝縮された非常に良いロッドです。人気が高く、実店舗でもネットでも入手困難な状況が続いていますが、もしどこかで触れる機会があれば、ぜひその手で確かめてみてください。間違いなく、あなたの右腕となる素晴らしい仕事をしてくれる一本です。

