ベイトフィネスタックルで結構気を使った方が良いのがライン。
フィネススプールはその特性上、弱い力(小さな慣性力)でもスプールが回転してラインを放出してくれますが、巻き癖のつきやすいフロロラインだとスプールの回転をスポイルしてしまい飛距離の面で不利になる傾向があります。伸びの少なさにこだわった硬めのラインだと、この現象は顕著で巻き癖自体が硬くて大きな抵抗となりスムースなキャストが困難になってしまいます。
それでは別の選択肢としてナイロンラインはどうなのか?ということになってくると思います。ラインのしなやかさ、癖のつきにくさで言えばナイロンラインに完全に軍配が上がります。
しかし、残念ながらナイロンラインには大きな落とし穴があるのです。
それは、ナイロンラインの給水率の高さです。
では、何故ナイロンラインが水を吸うことが落とし穴になるのか?
例えが極端になりますが、1mのラインが水を含むと2mまで伸びるとします。そしてその水を含んだラインをスプールに巻きつけて乾燥すると・・・ラインは1mに戻ろうとしますが、その時ラインはスプールを締め付けることとなりスプールを変形(最悪の場合破損)させる原因となってしまいます。
ただ、これはスプールの厚みを限界まで薄くしているベイトフィネススプール特有の現象であって、通常のリールではこのようなことは起こりません。
それでは、PE(ポリエステルライン)はどうなのか?ともなってきます。これは、アングラーによって意見が分かれるところだと思いますが。
僕的には完全に無し。有り得ません。
理由は簡単で、擦れるところ積極的に攻めるのに、擦れに弱いラインを使う必要はないのではないか?と思うのです。
ということで、僕の中での結論としては今のところベイトフィネスに用いるラインはフロロ一択ということになるのですが、一概にフロロラインと言っても世の中には多くの種類が存在します。
その中から、ベイトフィネスに合うラインを見つけるのはなかなかに骨の折れる作業であり、お財布的にも優しくありません。
ベイトフィネスリールと相性の良かったラインをいくつかご紹介します。ちなみに現在はシーガー8ポンドで落ち着いています。やや伸びますが、しなやかさと強度はとてもバランスが良いと思います。
クレハ
シーガー R18 フロロリミテッド
ダイワ
フィネスブレイブZ
ジャッカル
レッドスプール ベイトフィネススペック
ラインの巻きつけ量
煩わしいトラブルを避けるために糸巻き量についても気をつけた方が良いです。
ベイトフィネスリールはスプールをギリギリまで軽量化して軽い力でスプールが回転できるように設計されています。
最外径に巻きつけるラインは、慣性質量にダイレクトに影響します。特に質量の重いフロロラインは顕著で、巻きつけるラインの量が多いとスプールレスポンスは一気に落ちます。その代わりにスプールは止まり難くなります。
特にベイトフィネで取り扱う軽量ルアーは空気抵抗を受けやすく失速しやすいので、ラインを放出するスピードよりスプールの回転が上回りやすくなります。
このような状態がバックラッシュに繋がります。
煩わしいリールトラブルを避けるには糸巻き量は30mを目安に巻くことをオススメします。
また、スプール質量も重要になります。快適にベイトフィネスを楽しむなら以下の2機種がオススメです。
ダイワ SS AIR 8.1
シマノ アルデバラン BFS
まとめ
ラインの素材や太さ、巻き付け量までしっかり管理して、やっとベイトフィネスリールの真価が発揮できます。
面倒臭いですが、セッティングが決まればとても気持ちよいキャストフィーリングが手に入ります。
それでは、ありがとうございました。