2025年秋、シマノから一つの大きなニュースがペロっと発表されました。
かつて多くのアングラーを魅了したあの名竿が、現代のテクノロジーと「フリースタイル」という新たなコンセプトを纏い、再び私たちの前に姿を現したのです。
それが、今回インプレでお届けする「25 レサト(Lesath) 1651R-2」です。
ワールドシャウラ、そしてスコーピオンというシマノ・フリースタイルロッドの系譜に新たに加わったこのロッド。
バスフィッシングはもちろん、ボートシーバスやライトジギングまでをも見据えたこの「1651R-2」という番手が、現代のタフなフィールドにおいてどのような答えを出してくれるのか。
とりあえず使ってみたので使い心地なんかを、お伝えしていきます。
グラスにはない密度。カーボン特有の「もっちり感」

まず、この25 レサト 1651R-2を手にしてキャストし、ルアーを泳がせた瞬間に指先へ伝わってくるもの。それは、現代の高弾性カーボンロッドが持つ「パキパキ」とした乾いたシャープさでもなければ、クランキングロッドにありがちなグラス素材の「ボヨン」とした曖昧な緩さでもありません。
そこに存在するのは、極めて高密度な「カーボン特有のもっちり感」です。
シマノがこのロッドに与えた「ミドルレスポンスブランクス」という特性は、伊達ではありません。
ルアーの重みや水流の抵抗、そして魚の引きに対して、ブランクスがじわじわと、しかし力強く粘りながら追従していく。ワールドシャウラのような、瞬時にルアーを弾き飛ばすような鋭さとは明確に異なる、どこか有機的な「タメ」がこの竿には備わっています。
この「もっちり」とした粘りこそが、トリプルフックのルアーを操り、貴重なバイトを弾かずに乗せるための最大の武器となります。
キャスタビリティの真実:実直なる「可もなく不可もなく」

そのもっちりとしたブランクスが生み出すキャスタビリティはどうかと言うと。
ぶっちゃけて言えば、このロッドの投げ心地は、最新鋭の特化型ロッドと比較して
「可もなく不可もなく」と特段特別な感じはしません。本当に至って普通。
軽く振っただけでルアーが矢のように飛んでいくような、圧倒的な飛距離や魔法のような弾道は期待すべきではありません。
6フィート6インチというレギュラーテーパーのブランクスは、あくまでアングラーが入力したパワーに対して、極めて忠実に、そして素直にルアーを押し出していく感覚です。
しかし、この「普通であること」の価値を侮ってはいけません。
リリースポイントが広く、カーボンの粘りによってルアーの自重をしっかりと乗せやすい。そのため、風が吹く荒れた湖上や、足場の限られた野池であっても、一日中安定したアキュラシーキャストを続けることができます。
派手さはないが、決して投げ手を裏切らない。それがレサト 1651R-2の実直なキャスタビリティです。
25モデルの革新。「エクステンショングリップ」という拡張性

25 レサトというシリーズを語る上で絶対に外せない、決定的な新機構について触れておかなければなりません。
それが、全モデルに標準装備されている「エクステンショングリップ」の存在です。
これは、ロッド後端のエンドパーツに締め込んで固定することで、リールを付け替えることなくグリップレングスを「150mm延長」できるという画期的なシステムです。
バスフィッシングにおいて、この150mmの延長がもたらす恩恵は全くありません。
ただただ邪魔なだけです。
別売りで本体価格をもっと抑えてくれよ。というのが本音です。
画像がないのは、皆さんの想像通り。
エクステンショングリップは見事紛失しました。笑
攻めの巻物。あえて「ハイギア」で情報を刈り取る
この1651R-2に合わせるリールとして、僕的にはハイギアモデルを強く推奨します。
確かに、「巻物にはローギア」という定石は、バスフィッシングにおいて長く信じられてきたセオリーです。
ゆったりと一定のレンジを巻くためには、確かにローギアに理がありますし、その釣り方が最も釣れる釣り方だと思います。
しかし、この25 レサトが持つ「カーボンのもっちりとした感度」を最大限に生かし、現代のタフなバスを攻略するためには、あえてギア比を高く設定し、攻めのクランキングを展開をしても非常に面白いと思います。
ハイギアリールを用いる最大の理由は、「情報解像度の圧倒的な向上」にあります。
ロッドのカーボンブランクスが捉えた水中のわずかな変化——ボトムの石の硬さ、泥の粘り、そしてウィードへのコンタクト。
それらの情報が、ハイギアによる巻き抵抗の変化として、アングラーの手元へ極めてクリアに伝達されるのです。
このクリアな「タッチ感」を得ることで、クランクベイトの釣りは単なる「巻き」から、意図的な「仕掛け」へと変貌します。そしてもっちりしたブランクスでバイトを「絡めとる」。
ハイギアの巻き感度によって、ルアーがウィードの先端に触れた瞬間をコンマ数秒早く察知する。そこで無理に巻き続けず、リーリングを止めて ルアーを浮上させる。あるいは、わざとウィードに軽くスタックさせて、ロッドの反発を活かして軽くほぐし、リアクションバイトを誘発する。
バスに対してこちらからアピールし、意図的に絡めとっていく。
この「攻めるロッドワーク」を完璧にサポートしてくれるのが、レサト 1651R-2のミドルレスポンスなブランクスなのです。
器用さが生み出す、小型ハードベイトの万能性

そして、このロッドの真価はクランクベイトだけに留まりません。
「攻めの巻物」というコンセプトは、他の小型プラグにおいても圧倒的な使い勝手の広さを見せます。
・ 小型ジャークベイト(ミノー):グラスロッドでは吸収されてしまうダートの初速を、カーボンの適度な張りがしっかりとルアーへ伝達します。ハイギアリールでの糸ふけ回収の速さと相まって、キレのある連続ジャークを疲労感なくこなせます。
・ 小型スピナーベイト:ブレードが水を噛み、回転し始める微細な振動をクリアに捉える。障害物にコンタクトした際も、ロッドが弾かずにしなやかに舐めるように回避し、その直後のバイトをもっちりと乗せる。
クランク、ジャークベイト、スピナーベイト。これら5g〜20gクラスのハードベイト全般を、ハイギアリールと共にスピーディーかつ緻密に操る。
レサト 1651R-2は、決して一つのルアーに特化した専用機ではなく、アングラーの腕次第でいかようにも化ける、極めて優秀な「テクニカル・バーサタイル」なのです。
まとめ
最新のタックルカタログには、驚くような軽さや反発力を持ったロッドが並んでいます。
それらは間違いなく、釣りというスポーツを快適にしてくれる素晴らしい道具です。
しかし、もしあなたが「釣果という数字」の先にある、ルアーを操るプロセスそのものの濃厚な手応えを求めているのなら。
ボトムの起伏を感じ、ウィードと対話し、自らの手でバスを「仕留める」感覚を研ぎ澄ませたいと願っているのなら。
新生シマノ「25 レサト 1651R-2」は、割と面白いロッドだと思います。
グラスにはない、カーボン特有の力強くもっちりとした粘り。
そして、ハイギアリールとの融合によって生まれる、攻めの巻物という新境地。
もし、店頭でロッドに触れる機会があれば一振りして特有のもちもち感を感じみてください。
以上 ありがとうございました。
