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ミドルエイジがニューバランス 996 を履き潰した話。

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長い歴史を持つNBの996だが、今尚オシャれカーストの上位に君臨している。

これはシューズ業界の中ではとてつもない偉業なのではないだろうか。

ただ、正直に言うと僕は996と574と見分けが付かない。なんなら、シューズの横に”N”の文字が書いてあるシューズは全部同じに見える。(大げさかもしれないけど・・・)もっと言えば、身近な知り合いが996を愛用していたとしても、自己申告してくれなければ最高にオシャレな、あの996だとは気が付けない自信がある。

どちらかと言えば没個性的で特徴のない量産型シューズは見分けを付けるとしたらタンの数字だけだろうとオシャレ音痴な僕は思っていた。

なので、恐らくオシャレ上級者達はタンに刺繍してある数字を見て自己満足に浸っているだけだろうと疑っていた。

出会い

とある日、僕のメレルのカメレオン ストームという最高にイカしたシューズを潰してしまった。

http://xbassxreports.com/merrell-chameleon-reveiw/

なので、次のシューズを探すためインターネットを徘徊している時だった、どこからともなくNの文字が脳内に直接飛び込んできた(たぶん画像検索で引っかかっただけだと思うけど)。 次にニューバランスで検索してみると996の記事の多いこと、多いこと。

インフルエンサー供も、”洗練した”だとか”大人オシャレ”だとか使い古されたボロ雑巾のような臭い謳い文句がダラダラと書かれ996が紹介されていた。

で、

僕はその言葉の魔力に洗脳され無事購入したのである。

そして、僕もめでたく996ユーザーとなり、タンの数字の並びを見てニヤつく日々を送ることになるのである。

オシャレアウトソールの悲劇。

卓越されたデザインとデカイ”N”のマーク、どの角度から見ても素敵だ。こんなオシャレなスニーカーを履いている僕はきっと羨望の眼差しで見られているに違いない。

なので少し胸を張って堂々と歩いてやろう。

スタスタ、ズルッ。

このスニーカーなぜか何もないところで滑る。

砂利道、雪道、濡れた道、とにかく何か滑る要素があればなんでも滑る。45度を超えるような急斜面はもちろん滑って登れない。

とにかくアウトドアなことに関しては、危なくて靴に信頼を置くことはできなかった。

とどのつまり、僕にはアウトソールが全く合わなかった。

でも、これさえ履いていればオシャレの面では滑らない。そこらへんは保障されているのでガマンした。

そう、オシャレは我慢が大事だ。

オシャレなシューズのクッション性能

一応、踵の部分には形だけのクッション(僕にはそう思える。)が入っている。

購入した当初は贔屓目で見ていたので、クッション性に関しては満足していたつもりだった。

だが、日が経つにつれ不満は溜まる、長時間履くと明らかに足の裏が疲れるのだ。仕事柄、歩きもしないし、立ち続けることもない。だけど足の裏が疲れた。

そして、たまに一日中歩いたりすると、踵が痛くなって足の裏だけがしんどくなって歩けなくなったりもした。

そう、クッションも僕には全く合わなかった。

でも、オシャレが僕の疲れを癒してくれるに違いない。ガマンしなければ・・・

オシャレなシューズの最後

オシャレなショップでジャストサイズを購入したが、履き始めた当初から何だか違和感があった。

足の甲を軽く締め付けるようなホールド感が無かったのだ、靴紐をキツく結んでも足全体が締め上げられる不快な拘束感だけ。

あまり締め上げないようにして使うと、少し早く歩いたりするだけで靴が微妙にズレる、脱げたりはしないがほんの少しだけズレる。この微妙なズレが、とんでもなく怖い。

例えば、テトラポッドの上を飛び移る時、少しズレるとムチャ怖いし、急斜面を駆け下りる時も少しズレるとムチャ焦る。

ある時、2mぐらいの防波堤から飛び降りた際、着地の時やっぱり少しズレた。ズレると体の重心も微妙にズレる訳で、踏ん張りが効かずに横に吹っ飛んでしまった。吹っ飛んだ先には鉄杭があり、危うく串刺しになりかけた。

ここでようやく、やっぱりこの靴に命は預けられそうにないなと思った。

で、普段履き用に降格させたが、直ぐにスニーカーの踵の内側部分に穴が空いた。

この時やっとオシャレの呪縛から解放された気がした。

まとめ

糞インフルエンサーにまんまと乗せられて購入してみたものの、僕の足には全く合わなかった靴、ニューバランス 996

不満を挙げればキリがないがとりあえず、滑るし、疲れるし、足にフィットしない。

ただ、ニューバランスが悪い訳じゃない。

インフルエンサーに惑わされ、過度な期待を寄せた僕が悪いのだ。

そして、オシャレになるには色々な事をガマンしなければならない事が分かった、僕がオシャレになることは到底無理だと思った。

 

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